「高校生らしい経験」から考えたこと

2025.10.20
年度の半分以上が過ぎ、そろそろ年末や年度末のことも考えはじめる時期となりました。
毎年、こどもテラスでは高校卒業をひと区切りとして、「またねの会」「また明日ねの会」を企画しています。
保育園でも認可園への引き継ぎ時期には「またねの会」で別れを惜しみます。卒園ではなく、「またね」に込められた意味、一緒に過ごした時間は確かに存在してるよ、つながってるよの気持ちを表現しています。
テラスのまたねの会、高校生たちとどう過ごそうか?はその年のメンバーをみて企画していきます。
ショートを使ってお泊まり会をしたり、外食したり、人生ゲームしたり、パーティをしたり。
企画にあたり「高校生らしい経験」という言葉がキーワードにあがることがあります。
今どきの高校生の流行りはなんだろう
TikTok?USJ?おしゃれなカフェ?メイク?プリクラ?サッカー?推し活?等等
今年も絶賛企画中。高校生らしい、というより今年度卒業する4人の人たちなら何をしたいかな、どうしたいかな、と考えています。
企画ミーティングで話していて考えたこと。
それは、高校生らしい経験って、何をするかじゃないんだな、ということ。
何をしていたって、それを誰とどんな風に計画して、楽しみにして、当日を迎えて、嫌なこともあったりするけどひっくるめて思い出にする、その全てのことを高校生らしい経験。っていうんだな。
障害があってもなくても、いろんな人がいる中で生活することそのものが経験。
だから、乱暴な表現かもしれないけど、流行りのTikTokをしたって、プリクラをとったって、それは高校生らしい経験にはならない。
TikTok、プリクラをした、それだけ。なんじゃないかな。
障害があるからといって、分けられ、集められてしまうと結局周囲はおとなしかいない。高校生は高校生の輪の中に存在し、知り合い、関係性があることが大事なこと。
そういう意味では、こどもテラスは子どもたちから経験を奪っている場所になります。
重症心身障害児の放課後等デイサービス
健常と言われる子どもとの関係をつくることはできない場所。分けられた場所。
その存在そのものが持つ罪深さ、差別に加担していること、は開設当初から自覚しています。
だから、いつか、その枠を解体する日がくるように。
毎日、健常とか障害とかじゃない、当たり前の人と人としての関係をつくってきたつもりです。
テラスも11年目。
原点にもどり、障害児者の施設、をどう逆インクルージョンしていくかを考えていきたいです。
経験を奪わない場所、誰もがともに生きる場所へ
変化していきたいな
写真は畑の景色
自然とともに、も大切な理念のひとつ
人間も自然の一部として生きていきたい
moe